家族分の衣類を集約して収納する「ファミリークローゼット」。
家事効率のよい家を実現できることから、子育て世帯を中心に人気を集めています。
「ファミリークローゼットを取り入れて、家族が快適に暮らせる家を目指したい」と考える方も多いでしょう。
しかし、便利なイメージだけで設置すると、入居後に「ライフスタイルと合わなくて使いづらい」と感じることも。
そこでこの記事では、ファミリークローゼットの特徴や広さの決め方を解説します。
ファミリークローゼットのある家事動線のよい間取り例も紹介するので、参考にしてください。
ファミリークローゼットとは
「ファミリークローゼット」とは、家族全員分の衣類をまとめて1ヶ所に収納するスペースのことです。
ファミリークロークとも呼ばれ、家族がアクセスしやすい位置や、家事の動線上に配置する傾向にあります。
ファミリークローゼットの主な設置場所は以下の通りです。
- ランドリールーム・洗面脱衣室の隣
- リビングの隣
- 玄関の隣
- 廊下
また、ファミリークローゼットには、ウォークインタイプとウォークスルータイプの2種類があります。
種類 | 特徴 |
ウォークインタイプ | 出入り口が1つで、人が中に入って歩くスペースが確保されている |
ウォークスルータイプ | 出入り口が2つで、通り抜けられる |
ライフスタイルを踏まえて、家族に合った配置場所やクローゼットのタイプを選びましょう。
ファミリークローゼットはどのくらいの広さが必要か
ファミリークローゼットは、2〜4帖で設置するケースが一般的です。
ただし、家族の人数や収納したいアイテムの種類や数量によっても異なります。
家族4名であれば最低でも2帖、季節物を含めた全衣類を収納したい場合には4.5~6帖が必要です。
また、ファミリークローゼットは広さ次第で、以下のアイテムも収納できます。
- 靴
- 帽子
- カバン・スーツケース
- ランドセル
- 掃除機
- モデム・ルーター
「衣類以外も収納するのか」「着替えスペースも確保するのか」などを踏まえて広さを決めるのがおすすめです。
ファミリークローゼットがある3つのメリット
ファミリークローゼットを設置するメリットは、以下の3つです。
- 家事動線がスムーズになる
- 各部屋の居住スペースを広く取れる
- お出かけ前の準備が楽になる
1つでもメリットだと感じたら、ファミリークローゼットを検討してみてください。
メリット①
家事動線がスムーズになる
ファミリークローゼットがあると洗濯物の収納に各部屋を回る必要がなく、家事動線がスムーズになります。
例えば、ファミリークローゼットをランドリールーム付近に設置すると、洗濯から収納までより短い動線で家事をこなすことが可能です。
特に、室内干しをメインにする方であれば、メリットが大きいといえるでしょう。
メリット②
各部屋の居住スペースを広く取れる
ファミリークローゼットがあれば、各部屋に大きめのクローゼットを設置せずに済みます。
そのため、各部屋の居住スペースを広く取れるのが魅力です。
衣類はもちろん、ランドセルや教科書などの学習グッズや小物類も収納できれば、他の部屋が散らかるストレスも軽減できます。
また、収納スペースは人目に見えないので、来客時に好印象を与えられるのも嬉しいポイントです。
メリット③
お出かけ前の準備が楽になる
ファミリークローゼットに衣類が揃っているため、お出かけ前の準備が楽になります。
着替えるスペースを確保したり、外出用の小物・カバン類も収納しておけば、ファミリークローゼット内で準備が可能です。
1つの場所で全てが整うため、小さい子どもがいる場合でも短時間で支度を済ませられます。
ファミリークローゼットを玄関の近くに設置すれば、外出前・帰宅後の着替えもスムーズです。
ファミリークローゼットを設ける際の注意点
ファミリークローゼットを設ける際の注意点は、以下の通りです。
- 収納量次第では設置する必要がない場合もある
- 他の間取りとのバランスを考える
- 思春期の子どもは個別のクローゼットが望ましいケースもある
所有している衣類の量がミニマルで、個別のクローゼットで管理できるなら敢えてファミリークローゼットを設置する必要はない場合もあります。
事前に収納したいアイテムと量を精査して、設置するか慎重に検討しましょう。
ファミリークローゼットのスペースを広くし過ぎると他の間取りを圧迫するので、全体のバランスも重要です。
また、子どもが思春期の場合には、プライバシー確保のために個別でクローゼットを設けたほうが望ましいケースもあります。
収納を含めて注文住宅で失敗したくない方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】注文住宅で後悔しがちなポイント5つと後悔しない家を造るポイント5
ファミリークローゼットのある家事動線のよい間取り例5選
ファミリークローゼットのある家事動線のよい間取り例として、以下の5つを紹介します。
- 家にいながら「外を楽しむ」アウトドアリビングのある平屋(30坪台)
- 家事ラク動線が嬉しい、洗練されたシックな平屋の家(30坪台)
- 造作家具とキッチンにこだわった、暮らしにフィットする家(40坪台)
- 家族の生活パターンを考え抜いた暮らしやすさと家事ラク動線の家(40坪台)
- ロフト×勾配天井×吹き抜けリビングのある、ペットと暮らす平屋の家(30坪台)
ファミリークローゼットを取り入れた家づくりを考えている方は、参考にしてください。
間取り例①
家にいながら「外を楽しむ」アウトドアリビングのある平屋(30坪台)
この家では、ランドリールーム近くにファミリークローゼットを設置した間取りを採用しました。
注目ポイントは以下の通りです。
- ランドリールーム・寝室・玄関からファミリークローゼットが近い
- ウォークスルータイプを採用している
ファミリークローゼットは、ランドリールームをはじめとして寝室・玄関からも近く、洗濯物の収納や外出前の支度も短時間で済みます。
廊下を兼ねたウォークスルータイプのクローゼットなので、スペースを余すところなく活用しているのも特徴です。
間取り例②
家事ラク動線が嬉しい、洗練されたシックな平屋の家(30坪台)
この家では、玄関近くにファミリークローゼットを設置しており、注目ポイントは以下の通りです。
- LDK・洗面脱衣室からファミリークローゼットを通って玄関に抜けられる
- 棚を設置してスペースを有効活用している
LDK・洗面脱衣室と玄関の間にファミリークローゼットを配置しているため、外出前の準備はもちろん帰宅後の着替えもスムーズになります。
クローゼットの上部には棚を取り付けました。
小物やカバンなども収納でき、スペースを有効活用しているのも特徴です。
間取り例③
造作家具とキッチンにこだわった、暮らしにフィットする家(40坪台)
この家では、リビング近くにファミリークローゼットを設けており、注目ポイントは以下の通りです。
- 玄関・ファミリークローゼット・リビングが繋がる間取りを採用している
- 窓を設置して風通しや日当たりを確保している
玄関・ファミリークローゼット・リビングが繋がる間取りを採用したことで、共有スペースからストレスなくクローゼットへアクセスできます。
クローゼット内に窓を取り付けているため、風通しや日当たりがよく、湿気対策に有効です。
家事動線のよい間取りのポイントをもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】家事動線の良い間取りのポイントとアイデア3選を施工事例つきで解説
間取り例④
家族の生活パターンを考え抜いた暮らしやすさと家事ラク動線の家(40坪台)
この家では、ランドリールーム・洗面脱衣室近くにファミリークローゼットを設置した間取りで、注目ポイントは以下の通りです。
- ランドリールーム・洗面脱衣室・ファミリークローゼットを隣接する形で配置している
- アイテムのサイズに合わせて収納できる可動式の棚を取り付けている
ファミリークローゼット横のランドリールームには干すスペース・たたむスペースがあるので、洗濯物をそのまま収納できます。
クローゼットには可動式の棚を設置しており、アイテムに合わせて調整することが可能です。
間取り例⑤
ロフト×勾配天井×吹き抜けリビングのある、ペットと暮らす平屋の家(30坪台)
この家では、家の中心にファミリークローゼットを設置した間取りを採用しており、注目ポイントは以下の通りです。
- 寝室に隣接していないため時間帯に関係なく利用できる
- 大容量の造作棚を設置している
ファミリークローゼットが家の中心にあるので共有スペースからアクセスしやすいのはもちろん、寝室に隣接していないことから時間帯に関係なく利用できます。
大容量の造作棚を設置しており、カバンや帽子などさまざまなアイテムを収納できるのも魅力です。
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まとめ
ファミリークローゼットの間取り例から理想の住まいをイメージ
ファミリークローゼットとは、家族全員分の衣類を1ヶ所にまとめて収納するスペースを指します。
ランドリールーム・玄関・リビングなどの近くにファミリークローゼットを設置するのが一般的です。
ファミリークローゼットは2〜4帖で設置するケースが多く、家族の人数や収納アイテム・量によっても異なります。
収納を含めて家づくりへの不安がある人は、実物を見てイメージを膨らませることが重要です。
実際に体感しながら家づくりを進めたい方は、タカトーホームのショールームまたはモデルハウスへご来場ください。
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