「休日はウッドデッキで読書を楽しみたい」「子どもと気楽に遊べるタイルデッキがほしい」
マイホームを計画している方の中には、屋外にデッキスペースの設置を考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、ウッドデッキとタイルデッキとでは素材や見た目、特性が大きく異なるため、どちらを取り入れるべきか迷ってしまうものです。
そこでこの記事では、ウッドデッキとタイルデッキの違いとそれぞれのメリット・デメリット、施工事例を紹介します。
デッキの設置を検討している方やデッキのある住宅を見たい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
ウッドデッキとタイルデッキの違い
天然木が使われているのがウッドデッキで、陶磁器などのタイルを材料としているのがタイルデッキです。
※人工木が使われているのはリウッドデッキといいます。
木の質感や木の温かみが感じられるウッドデッキは、洋風から和風まで多様な住宅スタイルに馴染みやすい点が特徴です。
一方、タイルデッキはデザインの幅が広く、大理石風や木目調など、住宅イメージに合わせて数種類のラインナップから選択できます。
どちらのデッキも、外的環境に影響されやすい点には理解が必要です。
素材に人工木やタイルを使用した場合は外気温の影響を受けやすく、設置場所によって夏は暑く冬は冷たくなる傾向があるでしょう。
天然木の場合は湿気にも影響されるため、こまめなメンテナンスが求められます。
なお、天然木の中でもウリンやイペなどのハードウッドは、比較的腐食しにくい素材です。
腐食に強い人工木やタイル同様に、メンテナンスにかかる負担を軽減できるでしょう。
ウッドデッキのメリット・デメリット
ここでは、ウッドデッキのメリットとデメリットを、それぞれ解説します。
メリット
ウッドデッキのメリットは、以下の通りです。
- 様々な住宅スタイルに馴染みやすい
- ハードウッドやリウッドデッキは腐食しにくい
自然素材の風合いは、ナチュラルな外観をはじめ、落ち着きのある和風スタイルからおしゃれな洋風スタイルまで馴染みやすいでしょう。
庭付きの住宅であれば、ウッドデッキの木目が外の風景と調和するため、庭の景観を損なうことなくデッキを設置できます。
ウッドデッキに使われる素材の中でもハードウッドは腐食の心配がほとんどありません。
また、リウッドデッキ(木粉とプラスチックを主原料とした、健康に配慮した再生木)は天然木に比べて強度の低下や変色が少ないです。
そして、美しさが長持ちする特徴があるので採用される方が増えています。
デメリット
ウッドデッキのデメリットは、以下の通りです。
- デザインのバリエーションが限られる
- ソフトウッドはメンテナンスに手間がかかる
タイルデッキと比較したとき、デザイン幅が限られてしまう点がデメリットに挙げられます。
木目調をはじめ白やグレーなどの明るい色味、大理石風のデザインなど、豊かなバリエーションはタイルデッキの強みでしょう。
とはいえ、木材によって異なる色味や、2つと同じものがない木目の見え方はウッドデッキの魅力といえます。
木の温かみや質感、自然が織りなすデザインを存分に楽しみたい方は、ウッドデッキがおすすめです。
また、天然木の中でもソフトウッドに分類される木材は、ハードウッドに比べてメンテナンスに手間がかかる点が懸念されます。
加工しやすい柔らかさが特徴であるものの、表面がささくれやすく腐食しやすいといった特徴があるからです。
シロアリ被害も受けやすい傾向にあるため、年に1度のペースで防虫・防腐対策が求められるでしょう。
ソフトウッドを希望する場合は、購入後のメンテナンスコストを考慮することが大切です。
タイルデッキのメリット・デメリット
続いて、タイルデッキのメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
メリット
タイルデッキのメリットは、以下の通りです。
- 耐久性に優れている
- メンテナンスしやすくランニングコストが低い
定期的なメンテナンスが必須なウッドデッキに比べ、耐用年数が半永久といわれるタイルデッキは、その耐久性の高さが一番の特徴です。
汚れたときは水をかけて掃除でき、劣化の心配もほとんどありません。
デッキ上でバーベキューできるほど、熱に強い素材でもあります。
また、タイルがひび割れたり欠けたりした場合は、その部分だけ交換することも可能です。
普段のお手入れから購入後のメンテナンスまで、手軽に行える点が大きなメリットでしょう。
デメリット
タイルデッキのデメリットは、以下の通りです。
- 雨や雪の日は滑りやすい
- 夏場は高温になりやすい
滑り止め加工がされているタイルデッキもありますが、ウッドデッキに比べて滑りやすい素材のため、雨や雪の日には注意が必要です。
特に、小さなお子さまや年配の方がいるご家庭では、入念な対策が求められるでしょう。
塗れたタイルの上で転倒しケガする恐れがあるほか、転倒の衝撃でタイルが割れる可能性があるためです。
また、タイルデッキは夏場に高温になりやすい点がデメリットに挙げられます。
デザイン幅が広いタイルデッキですが、見た目重視で明るい色を選択した場合は、以下の点にも注意が必要です。
- 日差しが室内に照り返すことで室温が高まる
- カーテンを開けられないほど眩しくなる
設置場所の工夫や使用環境を理解し、適切に対処しましょう。
ウッドデッキとタイルデッキを取り入れたおしゃれな施工事例3選
暮らしの幅が広がったり外観のアクセントになったりと、様々なメリットが得られるデッキのある暮らし。
ここでは、ウッドデッキやタイルデッキを取り入れたおしゃれな施工事例を3つ紹介します。
- 家族とのコミュニケーションが取れる中庭のある家
- 中庭を中心に回遊できる平屋の暮らし
- 家族の生活パターンを考え抜いた暮らしやすさと家事ラク動線の家
事例①
家族とのコミュニケーションが取れる中庭のある家
「アイボリー×ブラウン」の外観が可愛らしいこちらの家。
2階のバルコニーと繋がる中庭に、ウッドデッキを採用しました。
和室から自由に出入りできるデッキスペースは、ふと外の空気に触れたいときに利用できるリフレッシュ空間に。
デッキの床に濃いブラウンを取り入れることで、落ち着きある和室とも調和しています。
反対側は、木の温もりをめいっぱい味わえる板張りのリビングと隣接。
日中は料理をならべてアウトドアを楽しんだり、休日にはゆっくり読書したりと、家族イベントや趣味の場にもぴったりです。
中庭にデッキを設置することで、人目を気にすることなく思い思いの時間を過ごせます。
事例②
中庭を中心に回遊できる平屋の暮らし
無垢の床材をふんだんに使い、素足でも心地よい快適な暮らしを形にしたこちらの家。
デッキ部分には、スタイリッシュなグレーのタイルを採用しました。
土間スペースにデッキと同じタイルを使用したことで、リビングからデッキまでを違和感なく繋いでいます。
外観はモノトーンを基調に、木目やタイルなどの異素材を取り入れて遊びをプラス。
シンプルな佇まいに映える、素材の使い方に注目です。
タイルデッキと土間の間に大きな窓を採用したことで、風が吹き抜ける気持ちよい空間づくりが実現しました。
窓を大きく開け放てば、室内と屋外をシームレスに移動でき、活動の幅が広がります。
事例③
家族の生活パターンを考え抜いた暮らしやすさと家事ラク動線の家
LDKの横に庭を配置し、その一角にタイルデッキを採用したこちらの家。
リビングからすぐにアクセスできるため、植物のお世話がしやすく掃除もしやすいので気軽にガーデニングを楽しめます。
テーブルや椅子を並べても余裕のあるタイルデッキは、バーベキューするのにもってこいのスペースです。
リビングは勾配天井と高窓を取り入れ、十分な採光を得られる仕様に。
さらに、デッキスペースをリビング横に設けたことで、視界が広がり室内の開放感がより強調されました。
メインの居住空間と繋がるデッキは、生活範囲が広がるだけでなく、家族とのコミュニケーションの場も与えてくれます。
まとめ
ウッドデッキとタイルデッキの違いを理解しよう
天然木を材料とするウッドデッキは、木の温もりや柔らかな質感を味わえ、様々な住宅スタイルに馴染みやすい点が特徴です。
陶磁器などのタイルが材料のタイルデッキは、腐食しにくい上にお手入れも簡単で、購入後のメンテナンスコストも比較的かかりません。
デッキを取り入れる際は、どちらの条件がご自身に合うのかを慎重に吟味することが大切です。
ウッドデッキとタイルデッキのメリット・デメリットを理解し、施工事例を参考にデッキのある暮らしをイメージしてみましょう。
施工事例ページでは、デッキを取り入れた住宅を数多く掲載しているので、家づくりの参考にご覧ください。
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