「折り下げ天井」とは天井の一部を低くする施工のことで、キッチンを中心に取り入れる住宅が増えています。
天井を下げることで空間に表情が出るため、「折り下げ天井を活用しておしゃれな空間を実現したい」と考える方は多いです。
ただし、よく理解せずに折り下げ天井を採用すると、住み始めてから「想像と違って住みにくい」と感じるケースもあります。
そこでこの記事では、折り下げ天井の概要やメリット・デメリットを解説します。
折り下げ天井を取り入れた施工事例も紹介するので、参考にしてください。
折り下げ天井とは
「折り下げ天井」とは天井を部分的に下げる施工であり、「下がり天井」と呼ばれる場合もあります。
折り下げ天井はさまざまな場所に採用されているのものの、キッチンのアクセントとして取り入れるのが人気です。
一方で、周囲よりも天井を一部高くする施工を「折り上げ天井」と呼びます。
折り下げ天井の下げ幅は10~20cmとすることが多く、間接照明を入れる場合には15cm以上下げるのが一般的です。
ただし、もともとの天井高によっては圧迫感が出ることも。
高さを決める際には、住宅会社からしっかりとアドバイスをもらいましょう。
キッチンに折り下げ天井を取り入れる3つのメリット
キッチンに折り下げ天井を取り入れるメリットは、以下の3つです。
- 空間にメリハリをつけられる
- 高さの対比でリビングが広く見える
- 板張りや間接照明でおしゃれにできる
住まいに折り下げ天井を取り入れるなら、メリットを最大限に活用しましょう。
メリット①
空間にメリハリをつけられる
折り下げ天井によって周囲より一段下げることで、空間にメリハリをつけられるのが魅力です。
天井は平面が続いてのっぺりとした印象になりがちですが、折り下げ天井を採用すれば空間に表情が生まれます。
また、折り下げ天井でキッチン部分とリビング・ダイニング部分を緩やかに仕切れるのも嬉しいポイントです。
LDKのゾーニングは壁の仕切りや床に段差を設ける方法もありますが、それぞれの空間が狭くなったり、子どもや高齢者が転倒したりするリスクもあります。
折り下げ天井であれば手の届く場所ではないため、安心して生活することが可能です。
メリット②
高さの対比でリビングが広く見える
キッチン部分の天井が下がることで、リビングの天井の高さが強調されるため、視覚的に広く見えるのがメリットです。
特に、キッチンからリビングを眺めると、天井の高低差により、開放感を感じられます。
空間を広く演出したい方はもちろん、吹き抜けよりも手軽に取り入れられる手法なので、予算に限りのある方にもおすすめです。
より効果的に広く見せたい場合には、折り下げ天井部分の板張りは暗めの色を検討してみてください。
メリット③
板張りや間接照明でおしゃれにできる
折り下げ天井は板張りや間接照明を工夫することで、おしゃれな空間を実現できます。
材質や柄の異なった板張りを取り入れると、キッチン部分の折り下げ天井とリビング部分の天井のコントラストを楽しめます。
天井の段差部分に間接照明を入れたり、ペンダントライトを吊り下げたりすれば、ホテルライクな雰囲気にできるのも魅力です。
また、折り下げ天井によって配管のダクトを自然に隠すことが可能で、対面キッチンとの相性も抜群だといえます。
対面キッチンについてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】対面型キッチンのメリット・デメリットと3つの施工事例を解説
キッチンに折り下げ天井を取り入れる3つのデメリット
キッチンに折り下げ天井を取り入れるデメリットは、以下の3つです。
- 高さ次第で圧迫感が出る
- 掃除やメンテナンスが大変
- 配色によっては浮いた印象になることも
LDKは家族が多くの時間を過ごす大切な場所なので、デメリットも踏まえて検討しましょう。
デメリット①
高さ次第で圧迫感が出る
折り下げ天井の下げ幅を大きくすると、圧迫感が出て居心地が悪くなる可能性があります。
また、折り下げ天井の下げ幅が一般的な高さであっても、もともとの天井高や使用する人の身長によっても窮屈に感じる場合があるので注意が必要です。
高さで失敗しないためには、主にキッチンを利用する人の身長に合わせたり、実際に折り下げ天井を採用しているモデルハウスを見学したりしましょう。
デメリット②
掃除やメンテナンスが大変
キッチンの折り下げ天井とリビング天井の間の段差にはほこりが溜まりやすくいため、掃除やメンテナンスが大変だと感じるケースがあります。
さらに、段差部分には油汚れも付着するので、定期的な清掃が必要です。
掃除場所は高所で危険をともなう場合があり、事前に清掃方法などを検討しておきましょう。
伸縮タイプやL字タイプのハンディーモップを利用すれば、ストレスなくお手入れできます。
デメリット③
配色によっては浮いた印象になることも
折り下げ天井の板張りの配色によっては浮いた印象になる場合もあるので、注意が必要です。
部屋全体が暗い印象になってしまったり、想像以上に奇抜な雰囲気になったりするケースもあります。
板張りや配色で失敗しないためには、住宅会社などプロのアドバイスを聞きながら決めていくことが重要です。
その他のキッチン周りのオプションにこだわりたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】こだわって大正解!お客様が満足しているキッチンオプションTOP5
キッチンに折り下げ天井を取り入れた施工事例3選
キッチンに折り下げ天井を取り入れた施工事例として、以下の3つを紹介します。
- 寝室を1階に設け、将来を見据えたコの字型の家
- 暮らしを謳歌するこだわり満載のペットと共に暮らす家
- 間接照明×勾配天井が開放的で落ち着く、収納力抜群の平屋
キッチンの折り下げ天井を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
事例①
寝室を1階に設け、将来を見据えたコの字型の家
この家では、内装とマッチしたホワイト系の折り下げ天井を採用しました。
注目ポイントは以下の通りです。
- 勾配天井のレッドシダーとのコントラストが楽しめる
- 間接照明により上品かつ温かみのある空間で生活できる
キッチンとダイニングはホワイトカラー(珪藻土の塗り壁)、リビングは勾配天井のレッドシダーを組み合わせで、コントラストの美しいLDKを実現しています。
キッチンとダイニングの天井は同じ色ですが、キッチン部分のみ折り下げ天井で、緩やかにゾーニングできているのも特徴です。
また、折り下げ天井との段差には間接照明を設置しているため、上品かつ温かみのある空間で生活できます。
事例②
暮らしを謳歌するこだわり満載のペットと共に暮らす家
この家でも、間接照明を取り入れた折り下げ天井を採用しており、注目ポイントは以下の通りです。
- 折り下げ天井の間接照明でLDK全体の雰囲気をアップしている
- ペンダントライトやキッチンのブラックが映えるホワイトカラーを採用している
折り下げ天井の間接照明によって、LDKにある埋め込み水槽など他のインテリアやアイテムが映えるため、全体の雰囲気がアップしています。
ホワイトカラーの折り下げ天井は、ペンダントライトやキッチンのブラックを際立たせており、デザイン性の高い空間にまとめました。
事例③
間接照明×勾配天井が開放的で落ち着く、収納力抜群の平屋
この家では、折り下げ天井と勾配天井を採用しており、注目ポイントは以下の通りです。
- 折り下げ天井と勾配天井で空間に表情が生まれている
- ペンダントライトなどとの組み合わせで上品な雰囲気にまとまっている
LDK内には折り下げ天井と勾配天井の両方を取り入れているため、空間にメリハリが生まれてオリジナリティのある空間となっています。
ゴールドのペンダントライトやダーク系のキッチン・ダクトとの組み合わせによって、洗練された上品な雰囲気に纏まっているのも特徴です。
もっと施工事例を知りたい方は、施工事例ページをご覧ください。
折り下げ天井のある家づくりならタカトーホーム
折り下げ天井のある家づくりを検討中であれば、実績・ノウハウが豊富にあるタカトーホームにぜひご相談ください。
タカトーホームでは家づくりの約束として、以下の5つを掲げています。
- 自然素材:ココロとカラダにやさしい家をつくる
- 設計・デザイン:いつも自然体でいられる空間をつくる
- 家づくりの流れ:無理と無駄のない正しい流れでつくる
- 家づくりのルール:ずっと近い距離でご家族と家を支える
- おもてなし:家族の思い出になる家づくりを届ける
家づくり・暮らしづくりが大好きなスタッフが、理想を叶えるお手伝いをさせていただきます。
タカトーホームの家づくりについてもっと知りたい方は、コンセプトページをご覧ください。
まとめ
折り下げ天井のあるキッチンでおしゃれな住まいを実現
「折り下げ天井」とは天井を部分的に下げる施工で、キッチンを中心に採用する家が増えています。
空間にメリハリをつけられるなどのメリットがある一方で、高さ次第で圧迫感が出るデメリットもあることから注意が必要です。
失敗しないためには、折り下げ天井を施工したモデルハウスや完成見学会などに訪れ、「住宅に採用するか」「どの程度の高さにするか」を決めましょう。
本記事を参考にしながら、折り下げ天井を取り入れた家づくりを進めてみてください。
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