20坪の平屋はコンパクトな間取りのため、一人暮らしあるいは二人暮らしを検討している方に選ばれています。
しかし、20坪の平屋が実際にどのくらいの広さか気になる方もいるでしょう。
後悔しないためにも、20坪平屋の間取りがご自身に適しているか、理解を深めておくことが重要です。
この記事では、20坪平屋の間取りに関する広さやメリット・デメリットを解説。
コンパクトな間取りを広く見せるアイデアもまとめたので、平屋を建てる際の参考にしてください。
20坪平屋の間取りは一人～二人暮らしに適した広さ
20坪の平屋は、66.12㎡ほどの広さです。
国土交通省が公表した「住生活基本計画」の居住面積水準となる誘導居住面積を参考に、人数別の指標をまとめると以下のとおりです。
なお、誘導居住面積とは豊かな住生活の実現を前提に、多様なライフスタイルを想定した場合に必要と考えられる住宅面積水準をいいます。
| 家族人数 | 誘導居住面積 |
| 一人 | 40㎡～55㎡（12.1坪～16.6坪） |
| 二人 | 55㎡～75㎡（16.6坪～22.7坪） |
| 三人 | 75㎡～100㎡（22.7坪～30.3坪） |
上記の表の通り、20坪の平屋は一人〜二人暮らしに適した広さだとわかります。
三人でも暮らせる広さとなりますが、やや窮屈さを感じる場合もあるでしょう。
20坪の平屋は一人暮らしや老後夫婦で暮らす住まいとして、最適な広さといえます。
20坪平屋の間取りにするメリット
平屋を20坪の間取りにするメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- コストを抑えられる
- 動線がコンパクトになる
- 老後も快適に過ごせる
メリット①：コストを抑えられる
20坪の平屋はコンパクトな間取りとなるため、コストを抑えられる点がメリットです。
コンパクトな分、材料費や工事費は少なくなり、建築費用の削減が期待できます。
また、平屋は1階で完結する住まいのため、修繕の際に足場を組む必要はありません。
2階建て住宅と比べて、修繕にかかる費用が抑えられます。
加えて、コンパクトゆえに光熱費を軽減できるため、ランニングコストも削減できるでしょう。
経済的負担を抑えられる点は、20坪の平屋ならではの良さです。
群馬で家を建てる際に平屋が向いている理由について知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
【関連記事】群馬で家を建てるなら平屋？建てるポイントやおしゃれな施工事例を解説
メリット②：動線がコンパクトになる
20坪平屋の間取りは、広さだけでなく動線もコンパクトになります。
動線が短ければ、移動が楽になるのに加えて、効率良く家事を進められます。
たとえば、廊下を減らすと部屋と部屋の距離が短くなり、快適さを高められるでしょう。
必要なものをすぐに取れたり、最短で移動できたりする間取りをつくれるのが20坪平屋の特徴です。
平屋の良さとなる動線のコンパクトさを活かせるのが、20坪の間取りにするメリットといえます。
メリット③：老後も快適に過ごせる
20坪平屋は、老後も不便さを感じず暮らせる点がメリットです。
階段移動がないため、加齢により足腰が衰えても転倒や段差などのリスクを軽減できます。
間取りを検討する際、段差をなくしたり玄関口を広くしたりしておくと、リフォームの手間がかかりにくいでしょう。
移動の負担を軽減できる点は、コンパクトな20坪の平屋の魅力といえます。
20坪の平屋は、老後も快適に過ごせる工夫がしやすい間取りです。
20坪平屋の間取りにするデメリット
20坪平屋の間取りを検討する際は、以下3つのデメリットを押さえておきましょう。
- 収納が不足しやすい
- 将来人数が増えた場合に狭い
- 快適性が損なわれる可能性がある
デメリット①：収納が不足しやすい
20坪の平屋は、コンパクトゆえに収納スペースの確保が難しくなります。
収納が不足すると収納棚を設ける必要があり、家具による圧迫感が生じてしまいがちです。
十分な収納スペースがなければ、部屋に物が散乱しやすく、生活感が出やすくなります。
生活感が出ると部屋が狭く見えてしまい、窮屈に感じてしまうため注意が必要です。
コンパクトな20坪の平屋では、収納スペースの確保に悩む場合もあるのがデメリットといえます。
デメリット②：将来人数が増えた場合に狭い
20坪平屋の間取りにする際は、家族が増える可能性を考慮する必要があります。
コンパクトな間取りになるため、家族が増えた場合、プライバシーを確保できずストレスを感じやすくなることがあります。
たとえば、一人暮らしとして購入し、後に結婚して子どもが二人生まれると四人家族となります。
国土交通省の「住生活基本計画（全国計画）」によると、誘導居住面積において20坪は三人家族がギリギリゆとりを持って暮らせる広さです。
子どもが大きくなり、四人で生活するとなれば狭いと感じるだけでなく、家族間のプライバシーの確保が難しくなります。
将来人数が増える可能性がある場合、20坪平屋の間取りでは不便さを感じる可能性があるでしょう。
デメリット③：快適性が損なわれる可能性がある
20坪の平屋はコンパクトで暮らしやすい一方で、間取り設計を慎重に検討しなければ、快適性が損なわれるリスクが生じます。
間取りによっては、採光や断熱・遮熱が不足してしまうためです。
たとえば、窓の配置や部屋のつながりを工夫しなければ日差しが十分に届かなかったり、特定の部屋に熱がこもったりしてしまいます。
すると、夏は暑く、冬は寒いといった状態になり、快適な暮らしを実現できません。
また、コンパクトなため、リビングと寝室が近接しすぎるとプライバシーが確保しにくくなるでしょう。
コンパクトであるが故のデメリットも踏まえたうえで、間取りを検討することが重要です。
20坪平屋の間取りで快適に暮らすアイデア
20坪平屋の間取りで快適に暮らすアイデアは、以下の3つです。
- 勾配天井とロフトを組み合わせる
- 間仕切りを最小限に抑える
- トイレと寝室の配置を慎重に検討する
アイデア①：勾配天井とロフトを組み合わせる
天井を高くし、ロフトを設けることで開放感を得られるだけでなく、収納スペースを増やせます。
視覚的効果により空間が縦に広がるため、コンパクトな間取りでも窮屈さを感じないでしょう。
天井を高くしたい場合は、勾配天井を取り入れるのがおすすめです。
勾配天井とは、屋根の勾配にあわせて斜めに設計された天井をいいます。
勾配天井は屋根の下のみ設置が可能となるため、平屋に取り入れるのに最適です。
また、ロフトは建築基準情報の制限が設けられており、延べ床面積が含まれません。
条件を踏まえた上で設置することで、税金負担をかけずに収納スペースを確保できます。
平屋にロフトをつくるメリットについては、以下の記事をあわせてご覧ください。
【関連記事】ロフト付きのおしゃれな平屋の間取り例！デメリットや注意点・施工事例も
アイデア②：間仕切りを最小限に抑える
20坪平屋の間取りを検討する際は、壁などの空間内部を区切る間仕切りを最小限に抑えましょう。
間仕切りが少ないと、空間につながりができるため、コンパクトな間取りでも広く見せられます。
開放的な空間となり、視線が遠くまで届く点も間仕切りを減らすメリットです。
また、間仕切りがない分、自然に風が抜けていくため風通しが良くなります。
快適な空間を実現する際は、間仕切りのない間取りを検討することがポイントです。
なお、間仕切りを最小限に抑えたい場合は、必要な際に利用できるロールカーテンなどを取り入れ、空間を分ける工夫も必要です。
アイデア③：トイレと寝室の配置を慎重に検討する
20坪平屋の間取りで快適な暮らしを実現するアイデアには、トイレと寝室の配置が重要です。
加齢に伴い、トイレに行く頻度は増えていく可能性があります。
寝室とトイレの距離が遠ければ、移動に不便さを感じるほか、転倒のリスクが高まります。
老後も快適な生活を送れるよう、トイレと寝室の距離は近いほうがよいでしょう。
ただし、近すぎると音やにおいが気になってしまいます。
トイレと寝室の間取りを検討する際は、来客時を考慮して音やにおいが伝わりにくい場所に配置することがポイントになります。
【20坪台プラン】長方形の2LDK平屋間取り例
こちらの延べ床面積20坪の間取りは2LDKとなっており、家の真ん中にLDKを配置しています。
家の真ん中にLDKを配置することで、寝室やランドリースペース、脱衣所など各部屋への移動が便利です。
ランドリースペースは客間にもなっているため、来客にも対応できます。
一人暮らしのゆとりはもちろん、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる点がメリットです。
まとめ：20坪平屋の間取りは女性の一人暮らしにもおすすめ
20坪平屋は、一人〜二人暮らしに適した間取りとなります。
外装や内装、間取りをすべて自由に設計できるため、ガーデニングを楽しんだり、ペットとゆとりある暮らしができることから女性の一人暮らしにもおすすめです。
また、コンパクトな間取りのため、動線が短く利便性に優れているほか、老後も快適に過ごせます。
今回の記事でご紹介したように、
- 勾配天井とロフトを組み合わせる
- 間仕切りを最小限に抑える
- トイレと寝室の配置を慎重に検討する
などのアイデアを取り入れると、20坪平屋の間取りでも快適な暮らしに近づきます。
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