自然素材で体に優しく、見た目もナチュラルな憧れの無垢材フローリング。
マイホームに取り入れてみたいとは思うけれど、価格やお手入れなど知らないことばかり…という方も多いのではないでしょうか?
あとで後悔しないためにも、メリット・デメリットを把握して、納得の家づくりができるよう、ありのままをお伝えいたします。
無垢にしようか迷っている方、無垢を取り入れてみたもののお手入れ方法が分からないという方必見の内容になってますので、最後まで読んでみてくださいね。
無垢材フローリングのメリット
《メリット1》
温かみのある、素足に心地良い感触
無垢材は、木本来の質感を楽しめる床材です。
素材感はもちろん、見た目からも木の温かみを感じられるという点で人気です。
合板フローリングとは違い、木がもつ調湿性や保温性から、梅雨時期や暑い夏でもベタベタすることなく、素足でいるのが気持ちいいと感じたり、寒い冬でもヒヤッと冷たく感じることが少ないという点も、住みやすさにつながるメリットになります。
無垢の木の種類や色味で見た目は変わりますが、基本的な性能は変わりませんので、安心してお好みの無垢材フローリングを選んでみてはいかがでしょうか?
《メリット2》
経年変化を楽しめる
「経年劣化」という言葉があるように、多くのものは使い始めが最も美しく、月日が経つにつれて劣化していきます。
一方で「経年変化」というのは、年月が経つうちに製品の品質・性能・見た目が変化していくことを言います。
無垢材の経年変化においての代表的なものに「色の変化」が挙げられます。
無垢材は3年、5年、10年…と年月の経過に伴い表情が味わい深くなっていき、10年間まったく同じ色をしている無垢材はひとつとしてありません。
無垢材は、木の種類ごとに異なる色味の変化を経て、風合いが増してきます。
色濃く変化していくものもあれば、少しずつ明るくなるものもありますので、無垢材の表情が変化していく過程を楽しんでいただけると思います。
経年変化することで、その家で過ごしてきた家族との思い出や歴史を物語るものになっていき、住むほどに愛着が増していくのを楽しめるのが良いですね。
《メリット3》
調湿作用がある
天然木を切り出して造られる無垢材フローリングは、周りの湿度環境に応じて水分を吸ったり吐いたりして伸縮することができるため、調湿性に優れています。
珪藻土の塗り壁と同じく、ジメジメとする梅雨時期に湿度を下げ、乾燥する冬に湿度を上げてくれる効果で、快適な暮らしを送ることができます。
よく「木が呼吸する」という表現を用いますが、木が本当に呼吸をしているわけではなく、実際には「木が水分を吸ったり吐いたりする様子」を表しています。
無垢材フローリングに色が付いているものであっても、浸透性の塗料であれば、調湿機能が衰えることはありませんので、ご安心ください。
《メリット4》
傷がついても修復しやすい
どんなに丁寧に生活していても、知らず知らずのうちに傷はついていくものです。
できてしまった傷も、味になると言えばそれでも良いのですが、やはり気になりますよね。
今回はできてしまった傷の補修方法を、何パターンかお伝えできたらと思います。
やってみて上手く直らない場合や、補修すること自体が不安な場合は、無理をせず、建築会社や専門の業者へ相談することをオススメします。
また、そもそも傷がつきにくい状態を保つために、赤ちゃんが舐めても安心な、お米から取れた天然の「キヌカ」というオイルを年に1回は塗ることをオススメします。
✔ 無垢材フローリングの【凹み】を補修する方法
うっかり硬い物を落としてしまったり、重い物を置きっぱなしにした際にできる無垢材フローリングの凹みを補修する方法です。
無塗装やオイル塗装の無垢フローリングであれば、補修が可能です。
- まずは、凹んだ箇所に水を垂らして、水分を浸み込ませます。浸み込みにくい場合は、凹んだ箇所に針でいくつか穴を開けると、浸み込みやすくなります。
- その後、布をあてて、上から5~10秒ほどアイロンをかけます。
- 様子を見ながら、2~3回繰り返してください。深い凹みでなければ、目立たない程度に補修できていると思います。
※ウレタン塗装やUV塗装の場合は、塗装がはげることもあるため、専門の業者に依頼されることをオススメします。
✔ 無垢材フローリングの【傷】を補修する方法
家具を動かす時など、きちんと持ち上げないで引きずると傷がついてしまうことがありますが、浅い傷なら補修が可能です。
凹みの補修と同じように、水を垂らしてアイロンを当てる方法もありますが、ここではもう1つの方法をご紹介します。
- 目の細かいサンドペーパー(紙やすり)を用意します。
- 木目と同じ向きにサンドペーパーをかけ、少しずつ削ります。
- 最後に、普段使っているメンテナンスオイルで、再塗装します。
※かなり深い傷ができてしまった場合は、専門の業者へご相談ください。
無垢材フローリングのデメリット
《デメリット1》
価格が高い
「無垢材=高価」というイメージを持たれている方が多いと思います。
無垢材フローリングは大量生産が難しいため、複合フローリングに比べて価格が高めの製品が多い傾向にあります。
更に近年、生産国の輸出規制により流通量が大変減少しているのを受け、今まで以上に価格が高騰している現状です。
無垢材フローリングが高いといっても、木の種類によって安価な物から高価な物まで幅広く存在します。
ここからは無垢材フローリングの「木の種類」をいくつかご紹介したいと思います。
✔ 広葉樹(オーク・チーク・メープル・ウォールナット)
比較的硬い材質のため、傷つきにくく、価格も割と高めに設定されていることが多い種類。
✔ 針葉樹(パイン・スギ)
比較的柔らかい材質のため、安価の場合が多い種類。
無垢の中でも価格の違いがありますので、自分たちに合っている価格帯の無垢は何なのかを、一度ご相談いただけると良いかと思います。
※一般的(他社)には無垢材フローリングの方が価格は高めですが、タカトーホームではどちらを選んでいただいても施工費は変わりません。
《デメリット2》
水に弱い、水拭きができない
無垢材フローリングは木の質感・風合いを活かすために、コーティング力の弱い塗装で仕上げることが多く、水分が染み込みやすくなっているのが特徴です。
万が一、水や飲み物をこぼしてしまった場合は、その場ですぐに拭き取りましょう。
濡れたままにしておくと、シミや反り、菌が繁殖してしまう原因になります。
上記のように、基本的には、無垢材フローリングへの水拭きは推奨されていませんが、汚れを取るために仕方なく水拭きをする場合もあると思います。
その時は、水気が残らないよう念入りな乾拭きが必要です。
以下、無垢材フローリングのオススメのお手入れ方法になります。
- 最初に掃除機でゴミ・ホコリを取り除く
- バケツに水を入れ、その中に無垢材専用の洗剤を溶かし、固く絞った雑巾で水拭きをする
- 無垢材に付いた洗剤を取り除くために、キレイな水で絞った雑巾で拭き取る
- キレイな雑巾で乾拭きをして、余分な水分を取り除く
- 風通しを良くして乾燥させる
洗剤が残ると傷みの原因になりますので、気を付けましょう。
またアルカリ洗剤の使用は、木材や表面の塗装、オイル等を傷めてしまう可能性がありますので、絶対に避けてください。
ただ、無垢材フローリングでも表面がウレタン塗装されているものは、一般的なフローリングと同じように取り扱えますので、自分たちに合った無垢材フローリングを探してみることをオススメします。
《デメリット3》
目地に隙間が生じやすい
無垢材フローリングは、調湿作用によって水分を吸収・放出する性質があるため、無垢材自体が「膨張」と「収縮」を繰り返します。
その結果、床材と床材の間に隙間が開いたり、反り・曲がり・割れ・ささくれが生じる場合があります。
無垢材は、含水率が30%を下回ると、変形や収縮が起こると言われています。
反対に、含水率18%以下になると、その変形が無くなり強度が高まるため、あらかじめ含水率の低い無垢材フローリングを選んだほうが良いでしょう。
無垢材は天然木ですので、まず挙げられるデメリットが、傷や汚れに弱い点です。
重たいものを落としたり鋭利なもので引っかいたりすると傷が付きやすく、また足の裏の皮脂汚れもたくさん付いています。
犬や猫などのペットを飼っているご家庭は、爪の跡もつきやすいので、傷が多くなる可能性があります。
ですが、そういった傷・シミなども経年変化の味わいの1つとも言えますので、思い出が詰まった愛着の湧く床材にもなるでしょう。
《デメリット4》
温度変化に弱い
無垢材フローリングに床暖房を使用すると、激しい温度変化で大幅な木の伸縮が発生して、ひび割れや、反りの原因となります。
床材フローリングは、大きく分けて「複合材」と「無垢材」の2つに分類されます。
✔ 複合フローリング
多層化した物で、分かりやすい代表的な物は、合板を基材とし、表面に化粧単板を張り合わせたもの。
✔ 無垢材フローリング(単層)
1枚の板を基本とする自然素材。
複合フローリングは、膨張・収縮・ねじれ・反りなどの発生しにくい特徴があり、安心して床暖房を使用することができます。
熱に弱い特徴を持っている無垢材フローリングですが、近年 床暖房対応が可能な商品も出ているようですので、メーカーなどに相談してみるのも良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今まで「無垢」に馴染みがなかった方も、既に無垢材フローリングの家に住んでいるという方も、新たな発見があったのではないでしょうか?
メリット・デメリットを正しく理解すれば、扱いにくい床材ではないかと思います。
住んでいくうちに愛着が湧き、傷や汚れも味となっていく無垢。
家族とともに時を重ね、経年変化を楽しむという意味では、デメリットも含め無垢の良さが感じられるのではないでしょうか。
それでも無垢材フローリングに抵抗のある方には、無垢材よりも木の反りや収縮などの変形が少なく、合板と無垢材のいい所を合わせ持った「挽き板」という選択肢もありますので、ご自身にとって何がベストなのかを考えてみるのもいいかもしれません。
家づくりに関してお困りごと、ご相談したいことがございましたら、お気軽にショールームにご来場ください。
\あわせて読みたい関連記事/
【関連記事】自然素材の家の魅力とは?メリット・デメリットまとめ