ワンフロアで生活が完結する平屋の住まいは、子育て世帯はもちろん、バリアフリーであったり移動が楽であったりすることから、シニア夫婦にも選ばれています。
しかし、平屋を建てる際にはいくつかポイントや注意点があり、場合によっては「こんなはずじゃなかった」などと後悔しかねません。
この記事では、シニア夫婦の二人暮らしの方に向けて、おすすめしたい平屋の間取り例を解説しています。
シニア夫婦の二人暮らしに平屋が向いている理由や建築時のポイント・注意点もまとめたので、平屋を建てる際の参考にしてください。

シニア夫婦の二人暮らしにおすすめしたい平屋の間取り例
ここでは、シニア夫婦の二人暮らしにおすすめな平屋の間取り例を3つ紹介します。
- 広い室内干しスペースを設けた、日当たりの良い明るい家
- リビングと寝室を近くに配置した行き来のしやすい家
- ゆとりを持った設計で毎日を快適に送れる家
間取り①
広い室内干しスペースを設けた、日当たりの良い明るい家

こちらの間取りは、6.5帖の広々とした洗面脱衣室兼ランドリースペースを設け、天候に関係なく洗濯できます。
廊下を極力なくすことで、各スペースにゆとりを持たせられているのも特徴的。
各洋室にクローゼットを設けるだけでなく、納戸や玄関収納もあり、たっぷり収納できます。
各所に十分な収納を設けたことで、たんすや戸棚など、追加の収納家具を設置する必要がなく、それぞれの居室を広々と使用できるでしょう。
間取り②
リビングと寝室を近くに配置した行き来のしやすい家

こちらの間取りでは、各スペースへの移動がスムーズになるよう、LDKを中心に配置しています。
LDKが家の中心にあるため廊下を設ける必要がなく、スペースの有効活用につながっています。
玄関には土間収納だけでなく、ホールの横にも収納を設置。
仕切りをつけて動線を分けつつ、たっぷりとした収納を確保しました。
先ほどの間取りと比べてランドリースペースは設けていないものの、洗面脱衣室がコンパクトになったことで、LDKはさらにゆとりのある空間になりました。
間取り③
ゆとりを持った設計で毎日を快適に送れる家

こちらの間取りでは、トイレを挟むように寝室を配置し、毎日がより暮らしやすくなるように配慮しています。
洗面脱衣室は6.2帖あり、室内干しも可能です。
これまでの間取り例に比べてLDKはコンパクトですが、シニア夫婦の二人暮らしであれば18帖のスペースは十分と言えます。
なお、本記事で紹介している間取り例は、いずれも延べ床面積27坪を想定しています。
以下の記事では平屋の平均坪数について詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
【関連記事】平屋の平均坪数はどのくらい必要?広さ別の間取り例や施工事例も解説
シニア夫婦の二人暮らしに平屋が向いている理由

シニア夫婦の二人暮らしにとって平屋が向いている理由として、以下が挙げられます。
- ワンフロアで生活が完結する
- 掃除や介護がしやすい
- バリアフリーな設計にしやすい
- 居住空間や各種動線をコンパクトにできる
年齢を重ねるごとに階段の昇り降りが億劫になったり、小さな段差でつまづいたりすることもあります。
この点、平屋の住まいはワンフロアで生活が完結し、フルフラットな設計も可能です。
また、自宅での介護を想定すると、平屋のほうが介護者・介助者の双方にとってメリットは大きいと言えます。
必要な部屋数が限られることも踏まえると、シニア夫婦で二人暮らしをする場合は平屋のほうが向いているでしょう。
シニア夫婦の二人暮らしで平屋を建てる際のポイント

シニア夫婦の二人暮らしで平屋を建築する際のポイントとして、以下の5つが挙げられます。
- 寝室とトイレは近づける
- 玄関と寝室を行き来しやすくする
- 車椅子を利用しやすい造りにする
- 廊下をできる限り減らす
- 室内の温度差を小さくする
ポイント①
寝室とトイレは近づける
年齢を重ねるとトイレが近くなりがちなので、寝室とトイレは近づけて間取りを考えることをおすすめします。
特に就寝後、トイレのために何度も目が覚めるケースも増えるため、利便性を高めておいたほうが快適な毎日を過ごせるでしょう。
ただし、場合によっては音が気になることもあるので、適度に距離を取ったほうがよいこともあります。
トイレや寝室の防音性を高めたり、ほかの部屋を挟んでトイレを設置したりするなどの対策もおすすめです。
ポイント②
玄関と寝室を行き来しやすくする
シニア夫婦の二人暮らしの場合、玄関と寝室の距離・動線にも配慮することをおすすめします。
年齢を重ねるごとに介護の必要性が高まるため、外出や帰宅のしやすさに配慮したほうが快適に過ごせるでしょう。
特に、地震や火事といった有事の事態が起きた際、避難のしやすさを踏まえると、寝室は玄関に近いほうが最適です。
足腰が弱くなった場合を想定して、外出・帰宅動線にこだわることをおすすめします。
ポイント③
車椅子を利用しやすい造りにする
介護の必要性に関連して、車椅子の利用も想定しておいたほうがよいでしょう。
- 玄関にスロープを設置する
- 室内はフルフラットにする
- コンセントやスイッチの位置にこだわる
- 扉は引き戸にする
上記のようなポイントだけでなく、トイレや駐車場の横幅を広げておくと、車椅子の利用にも対応しやすくなります。
車椅子生活もシミュレーションしておくと、長きにわたってより安心して生活できる住まいを実現できるでしょう。
ポイント④
廊下をできる限り減らす
シニア夫婦が平屋を建築する際は、廊下ができる限り少なくなる間取りにすることをおすすめします。
廊下を減らすことで生活動線はよりコンパクトになり、室内の移動も楽になるでしょう。
廊下を減らしつつ、トイレや洗面台をはじめとする水回りを各所からアクセスしやすいように配置すると、より生活しやすい間取りを実現できます。
廊下を減らせると各居室のスペースを広げられる場合もあるので、間取りの提案を受ける際は廊下の面積に着目してみてもよいでしょう。
ポイント⑤
室内の温度差を小さくする
シニア夫婦の二人暮らしの場合には、室内のどこにいても快適な室温を保てる工夫をしたほうがよいでしょう。
急激な温度変化はヒートショックを引き起こす可能性があり、身体に悪影響を及ぼしかねません。
そのため、高気密高断熱な家づくりをして、室内の温度差を小さくしたり、年間を通じて一定の室温を保ったりする必要があります。
家づくりの際は、間取りやデザインだけでなく、住宅の快適性能にも着目しましょう。
以下の記事では、平屋の間取りや外観などの実例をまとめているので、あわせて参考にしてください。
【関連記事】平屋の実例集を間取り・外観・屋根の形・内装別に画像つきで解説
シニア夫婦の二人暮らしで平屋を建てる際の注意点

シニア夫婦の二人暮らしで平屋を建築する際は、以下の点に注意する必要があります。
- 老後の家計を見据える
- 住宅ローンを組めない場合がある
- エリアによって水害対策も必要
- 防犯対策が必須
年金収入と貯金を切り崩して家計をやりくりする場合、家づくりにかけられる予算は限定的です。
建築時の年齢にもよりますが、場合によっては住宅ローンを組めないため、建築コストを検討する必要があります。
また、平屋の場合は上階がなく、洪水被害が起きた際の逃げ場がない点にも注意が必要です。
ワンフロアで生活が完結する分、侵入盗をはじめとする防犯対策も入念に行ったほうがよいでしょう。
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タカトーホームは、群馬県を中心に多くのお客様の家づくりに携わってきました。
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なかでも「ottimo! VERDE(オッティモ ヴェルデ)」は、お子さまが独立した後の夫婦二人暮らしの方に向けた一戸建てプランになります。
バリアフリーにも配慮したシニア夫婦向けの平屋プランなので、コンパクトな家への住み替えや、将来を見据えた引っ越しを検討している方にピッタリです。
まとめ
シニア夫婦二人暮らしの平屋の間取りについて

シニア夫婦の二人暮らしで平屋を建てる際のポイントをおさらいしましょう。
- 寝室とトイレは近づける
- 玄関と寝室を行き来しやすくする
- 車椅子を利用しやすい造りにする
- 廊下をできる限り減らす
- 室内の温度差を小さくする
平屋の住まいは生活がワンフロアで完結し、バリアフリーにしやすいことから、子どもが独立した後の住み替え需要として人気を集めています。
本記事で紹介した間取り例も参考にしつつ、理想的な平屋の住まいを実現させましょう。
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